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三線初心者が安波節、かたみ節を弾く

 前回記事でとりあえず安里屋ユンタを弾けるまでの過程を書きました。この状態でお稽古に参加した時の内容と今後の練習内容について書いていきたいと思います。

目次

お稽古(安里屋ユンタ)

 稽古当日、指定された時間に稽古場に行くと、女性の生徒さんが1名参加していた。どうやらこの時間帯の生徒は、自分とその女性の方の二人の様だ。先生が生徒さんの楽器を調整していて、その時間に楽器を準備したり、ちんだみ(調弦)する。なかなか楽器の調整が終わらなかったので、その間、とりあえず安里屋ユンタを弾くことに。安里屋ユンタを弾き終えた辺りで楽器の調整が終わった様だ。

弾き終えた後のまず最初の指導は弾き方、構え方についてだった。

 まず弾き方について。どうやら弾く力が全然足りない様だった。ほぼ撫でる様に弾いていて、三線本来の響きが出ていないみたい。コツは、手首で押し込むように絃に対して垂直に爪を動かし、絃を弾くこと。あくまで、手首で弾く感じにして、力任せに弾かないこと。特に出だしの「中工七」は、はっきりとした音出しが必要。
 家の中での練習では消音ウマを使っているので、この弾く感覚と音の響きの感覚が掴みにくくなってしまうけど、そこは練習環境の制約上しょうがない。指を動かして弾くのではなく、なるべく手首を動かして大きな動きが取れる様に注意してみる。

 次に構え方。弦を弾く際、絃を見てしまっていて、胴(チーガ)が上方向に傾いてしまっている。むしろ胴は下側に傾ける位の角度にしなければならない。今後、立って楽器を弾く事を考えたら、楽器は上向きにできなくなる。
胴を上向きにしない様に傾けると、右手が見えなくなる。ということは、右手は見ずに絃を弾ける様にならないといけない、ということだ。

 楽器を構えた時に、竿の中心部分がちょうど自分の中心位置にあると良いらしい。竿の傾きが少なく、地面と平行に近いと中心位置からズレる。ある程度、竿の角度を付けて構える。

 あとは、左手について、なるべく指の先端に絃が触れる様に指を立てる。この辺の構え方は、教本の構え方とはずいぶん違っていた。指を立てずに構えると、左肘が体の左脇にくっついてしまう。左肘は開いて、左脇にくっつかない様にしなけれいけない。指を立てる様に絃を抑えると自然と脇が開く様になった。

 補足で、楽器を運ぶ際、ウマは倒しておく必要がある様だった。強化張りや人工革の楽器は特に気にする必要はないのだが、本革の場合、最悪革が裂けてしまうこともあるのだとか。

次の課題曲(安波節)の練習

 安里屋ユンタの練習は継続した上で、次回のお稽古までに安波節を練習することに。次回お稽古までに1週間程度しかないので、どこまで弾ける様になるのか分からないけど、とりあえず頑張ってみる。唄の出だしは、三線の音が無いのがこの曲の特徴であることを教えてもらった。

 とりあえず、最初は三線だけで練習してみる。三線だけ弾くとやっぱり全然掴み所が無い。前回記事に書いている要領で唄中心に工工四を読みつつ、音源を何度も聴いてみる。安里屋ユンタと比べてテンポが遅くて三線の音と唄のズレが大きい感じ。音の伸ばしが多い分、音の変わり目を掴むのか難しそう。

 ゆっくりな曲なので、音源のスピードに合わせて弾くのはそんなに時間を掛けずにできる様になった。弾ける様になったといっても、少しも間違わずに弾ける様になったのではなく、曲から落ちることなく弾き終えることができる様になった、という感じ。あくまで、何となく弾けるが大事。

お稽古(安波節)

 1週間後、お稽古で安波節を演奏。先生も一緒に演奏してもらったので、何となく自分もできている様な錯覚に陥る。まだ自分一人で演奏ができる状態まで持って行けてないと思う。

 沖縄の方言について座学。沖縄の方言には、母音の「お」と「え」が無い。「お」は「う」に変換され、「え」は「い」に変換される。沖縄を方言で「うちなー」と表現するのはこの理屈に由来する。

「お」⇒「う」

「お」を「う」に変換

「き」⇒「ち」

「か行」は「た行」に変換

「な」

「な」はそのまま「な」

「わ」⇒「あ」

沖縄方言で「わ行」は使わない

「うちなあ」⇒「うちなー」といった具合に方言に変換されるのだそう。

 次のお稽古は3週間後に予定され、今度はかたみ節を演奏することに。安波節は、中指を練習するのに良い曲で、かたみ節は小指を練習するのに良い曲なのだそう。たしかに、安波節は中指を抑える所が多く、かたみ節は小指を抑える所が多い内容だった。これまであまりお目にかからなかった「尺」がよく出てくる。

 あとは、工工四に書かれている細かな表現記号について教えてもらう。用語自体を覚える必要は無いけど、どの様な表現方法かは覚えておく必要があるとのこと。その内覚える様になるから今はそんなに気にしなくて良いのだそう。

次の課題曲(かたみ節)の練習

 かたみ節は、唄の出だしの音(上)が三線の音(合)と異なるのが特徴の様。こちらの今日も安波節同様、ゆっくりとしたテンポの曲。唄の出だしの音(上)が三線の音(合)は、5度の関係なので、5度の音をイメージして唄い始めれば何となくできそう。

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